エンジニアがお金について本気出して考えてみた

株式投資や節約などについて書きます

財務三表の読み方を理解するためのオススメ本

スポンサーリンク
概要
  • 株式投資のための財務3表の勉強は、少しでいい
  • 「財務三表一体理解法」で読み方の基礎を抑える
  • 「出世したけりゃ 会計・財務は一緒に学べ! 」で分析の仕方を学ぶ


株を始めてみたにも関わらず、僕は困ったことに財務三表が読めません。財務三表(または財務諸表)とは、いわゆる

  1. 損益計算書 (PL)
  2. 賃借対照表 (BS)
  3. キャッシュフロー計算書 (CF)

の3つのことで、要は売上とか、利益とか、その企業の経営に関する数字がずらずらっと書いてある表です。会社勤めをしている方なら、自分の会社のWebサイトの投資家向けページ (IR) などで見たことがあるのではないでしょうか。

なぜ株をやる時にこれらを読む必要があるかというと、その会社がまともなお金の使い方をしているかどうか、いま攻めているのか守っているか、などが大づかみに分かるからです。平たく言ってしまうと、買うべき株かどうかを判断するヒントになるから、ですね。

今回はあくまで株式投資のために勉強するので、以下の様な方針で臨むことにしました。

  • 各表について、細かい項目の全ての意味を覚える必要はない。重要な項目が抑えられればいい
  • 自分が財務三表を作成するわけではないので、厳密な書き方を覚える必要はない
  • その企業に投資すべきかどうか判断するためのヒントになるポイントだけはしっかり抑える

以上の条件を踏まえた上で、amazonで評判の良さそうだった以下の二つの本で勉強することにしました。

結論を先に言ってしまうと、どちらも当たりの本でした。

「財務三表一体理解法」でまずは読み方の基礎を抑える

決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)

決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)

この本のタイトルにもなっている「財務3表一体理解法」ですが、著者の方が考案してセミナーで教えるようになったところ好評になったので本のテーマにした、という経緯のようです。この本の前半は、大きく分けて

  • 各表の基本的な項目の説明
  • 各表の数字について、どのような関係・つながりがあるかの解説(ここが「一体理解法」です)
  • 上記の内容を踏まえた上で、どのように各表に項目が記載されていくかの解説

となっています。著者の方の言う「一体理解法」によって損益計算書のどこの数字が賃借対照表のどこに反映されキャッシュフロー計算書にどう影響するかを知り、その上で具体的な数字を使って勉強していく、という構成です。

他の初心者向け解説本を読んだことがないので比較はできませんが、入門としてはとても良い本だと思いました。財務三表はその性質上ある程度重複した情報が含まれているので、僕のような初心者は見方の以前に「そもそもなんで3つも表があるのか」「同じような項目がなぜ複数の表に書いてあるのか」が分からなかったのですが、この本を読むことでその辺りもフォローできるようになりました。

ざっくりまとめてしまうと、

  • 損益計算書は、会社がどれだけ売上げ、どこにどれだけコストをかけ、結果としてどれだけ儲かっているかを知るために
  • 賃借対照表は、会社がどこからお金を手に入れ(負債)、どこにお金を使ったか(資産)を知るために
  • キャッシュフロー計算書は、上記二つの表では見えづらくなってしまう現金の出入りをフォローするために

あるということです。

なお、本の後半は実際に表を作らない人にとっては必要なさそうだったので斜め読みでよいと思います。

安全な企業、危ない企業の判断基準を抑える

出世したけりゃ 会計・財務は一緒に学べ! 光文社新書

出世したけりゃ 会計・財務は一緒に学べ! 光文社新書

先に書いておくと、この本のテーマは「会社の外の人がどの会社に投資すべきか知る」ではなく「会社の中の人が、企業価値を高めるための方法を知る」です。つまり僕の本来の目標とはズレているのですが、「企業の中の人が(外側から見た)企業価値を高めるための基準」と「外から企業価値を判定する基準」は大枠で同じものなので、多少のノイズはあるものの充分に役に立つ内容です。

amazonのページにも書いてあるように、この本は「主人公が子会社の取締役に任命され、ファイナンスについて学ぶ」といういわゆるストーリー仕立ての形式になっています。

タカシ君とかナントカちゃんとかいちいち人名が出てきたり、「そうだったんですね、博士!」とかどうでもいい会話が入ったりするのがうっとおしいので僕はストーリー仕立ての解説本は嫌いなのですが、この本は「地の文による解説」と「主人公による自社の分析」が交互に出てくるという構成になっており、解説部分の方が長くストーリー部分もあっさりしているので、あまり煩わされずに読むことが出来ました。

主人公が自身のいる会社(味の素)について分析するシーンでもそうなのですが、この本では任天堂、JR東日本、武田薬品など現実にある企業の実際の数値を使ってその企業の事業のもつ性質を分析しているところがとても説得力があり、素晴らしいです。架空の企業と数値を使って説明しただけでは、これほどの納得感を出した解説は出来ないでしょう。

また、この本では各表のどの項目がどうなっている企業は一般的に安全で、逆にどういう企業が危険かを知ることが出来ます。もちろん数字はあくまで数字なので、これら数値上の判断基準をベースに株を買えば儲かるなんてことはあり得ないですが、初心者的にはまず基礎的な判断項目を抑えておく、というのが大事なところかと。

まとめ

この二冊の本だけで財務3表の項目レベルから財務分析までの知識を抑えることができ、とても良い買い物でした。どちらもKindle版で買ったので 475 + 734 = 1209 円となり、コスパも最高です。 本を買った方は、実際の企業が出している財務三表と突き合わせながら勉強するとなおよいと思います。

こんな記事もどうぞ