エンジニアがお金について本気出して考えてみた

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セグメント情報を見たら、ソニーがとっくにものづくりの会社じゃなくなってた件

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正直そこまで期待せずに買ったのですが、中々の良著でした。内容としては主に企業のセグメント情報の分析についての本です。

「強い会社」はセグメント情報で見抜きなさい 「ソニーは金融業」「TBSは不動産業」――財務諸表で読み解く各社のプラチナ事業

「強い会社」はセグメント情報で見抜きなさい 「ソニーは金融業」「TBSは不動産業」――財務諸表で読み解く各社のプラチナ事業

  • 作者: 長谷川正人
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2014/11/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ここにおけるセグメントとは、「企業の決算書における事業区分」のことです。

例えばソニーなら、プレステを作ってるゲーム事業とか、スマートフォンを作ってるモバイル事業とか、ソニー損保やソニー保険みたいな金融業とか、実は色々な事業やってますよね。そのそれぞれが「セグメント」になるわけです。

企業がそれぞれの事業からどのように売上や利益を上げているかを分析することで、今後の成長性や事業を続けていく上でのリスクをある程度占うことができます。

「ソニー vs オリンパス」「サッポロ vs TBS」のように章ごとに二つの企業を比較していく構成が同書の特徴です。有名な大企業が具体例として挙げられていることに加え、対決ごとに分析のテーマが異なっており、最後まで読み手を飽きさせない工夫がなされています。

扱っているトピックも意外性のあるものが多く、

  • ソニーは保険と銀行で儲けている会社(その他の事業は低収益か赤字)
  • オリンパスは内視鏡の会社
  • サッポロとTBSは不動産(テナント事業)の会社

などなど、企業の一般的なイメージと実際の収益構造のズレをスマートに描き出してくれます。

株式投資を行っている身としてはセグメント分析の重要さを再認識させてくれるという意味で好著でしたし、そうでない方にとってもエンターテイメント性のあるビジネス本として楽しめるのではないかと思います。

敢えて欠点を挙げるとすれば、電子書籍版の出来がよくないことですね。ページ上部の余白の幅が異なっていたりと粗さが目立ちます。せっかく内容がいいのだから、もっとマシな電子書籍化をすればいいのにな…と思いました。

ここからは完全に余談ですが、会社の中で勢いがあるのってやっぱりお金を儲けている部署なんですよね。金融以外のセグメントであまり利益が出ていないソニーに技術系の学生が「ものづくり」をしに就職してもあまり楽しい社会人生活は送れないだろうと思うのですが、そこは大企業幻想を追う人間に振りかかるリスクということで仕方ないですね…。